Theodor Döhler (1814-1856)

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▲Theodor Döhlerの肖像 Gallica / Bibliothèque nationale de France より 加工・転載

テオドール・デーラー(Theodor Döhler, 1814-1856)は、ナポリ出身のピアニスト・作曲家です。幼くして音楽の才能を現した彼は、当時ナポリを訪れていた作曲家ベネディクト(Julius Benedict, 1804-1885)の弟子となりました。その後、1829年にウィーンへ行き、ピアノをツェルニーに、作曲をゼヒターに師事しています。

1831年、デーラーは、ルッカ公爵の宮廷ピアニストに任命されます。1836年には、欧州諸国への演奏旅行を開始し、ヴィルトゥオーゾとして各地で名声を博しました。1843年に訪れたロシアでは、チェルメーテフ(Chermetev)伯爵夫人という高貴な女性と身分不相応の恋に落ちますが、その際、彼は、ルッカ公爵の助力により貴族に叙せられ、彼女との結婚を実現させています。

しかし、その後、デーラーは脊髄病に身体を蝕まれるようになりました。1848年には、フィレンツェに定住しますが、病状は回復することなく、1856年、41歳の若さで世を去りました。

作品は、ピアノ独奏曲が中心で、練習曲や夜想曲、歌劇の主題に基づいた幻想曲や変奏曲などがあります。他には、ピアノ協奏曲(Op.7)や没後四半世紀ほど経ってから初演された歌劇「タンクレーダ」などがあります。



夜想曲 Nocturne Op.24

デーラーの作品の中でもとりわけヒットを博したものです。感傷的で美しい旋律を持つと同時に、華麗で技巧的なパッセージも散りばめられた演奏効果の高い作品です。特に、中音域に置かれた主旋律が高音域を迸る音階によって装飾される再現部は、タールベルクの影響を感じさせます。アンコール・ピースなどに最適な名曲ではないでしょうか。




サロン用小品集 Morceaux de Salon Op.45 より 第2番 練習曲 Etude

モシェレスとフェティスによって編纂された練習曲集「メトードのメトード(Méthode des Méthodes)」の第12曲目に収録された作品。




ゴンドラでの散策, 夜想曲 Une Promenade en Gondole, Nocturne Op.65

Op.24とは対照的に穏やかな夜想曲です。




 

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